雪山のススメ
最近、周りの人間で「アクティビティ好きなのに、雪山登山を忌避する人」に何人も出会ったので、なんとなく。思いつくままに、書いてみます。
雪山のイメージ
一般的に、雪山登山と言うと、「寒い」「しんどい」「危ない」「きつい」といったマイナスなイメージを持たれる方が非常に多いです。確かに、雪山はやり方を間違えると死に繋がる恐れもある、リスクのある場所であり、初心者にとってハードルが高い場所であるのは間違いありません。
また、登山と言うことで、単純にしんどいこと、めんどくさいことと思われてしまうのも仕方のないことです。
ですが、夏の間に誰もが行う、海水浴や川遊びだって死亡事故のリスクを伴います。
泳いだり、はしゃいだりすると体力を使うという点でも同じことです。そういった意味では、雪山登山も一般的なアクティビティと大差はありません。
唯一、夏の海水浴や川遊びと大きく異なる点を挙げるとするならば、「寒い」という点。
海水浴や川遊びは、暑い夏に冷たい水に触れるという、シンプルに気持ちの良い事ですが、寒い冬にさらに寒い雪山に登るという点においては、敢えて辛い思いをしに行くという点で大きく、正反対に異なる部分です。
唯一ですが、最もこの話の根幹に触れる理由です。
それでもススメる理由
それでも、私が雪山登山をオススメするのには、大きな理由があります。それは、「雪山には雪山にしかないモノがある」という理由。
雪山にしかない景色、空の青と雪の白のコントラストは他ではなかなか見られません。
雪山でしか感じられない、火照った肌に吹き付ける極冷の風も他では感じられません。
雪山でしか得ることができない経験、ごく普通のカップヌードルをあんなに美味しく食べられるのは、雪山で頑張った後だけです。
全て、雪山に登ってみなければ一生涯味わうことは不可能です。
勿論、雪山の標高・移動距離・積雪状況など、そのレベルによっては初心者には立ち入れない領域になってしまうような場合もありますので、安易に挑戦できることではありません。
実際に私自身も、普段登る雪山の標高は大して高い場所ではありません。
それでも、上で挙げたような部分を感じるのには十分なのです。
少しの工夫と努力と挑戦
寒ければ、防寒服があります。ダウンジャケットやフリースを着込めば問題ありません。
さらに言うと、雪山に登っている最中は、薄着でも問題ない事もあります。街中でコートを着て凍えているくらいなら、シャツ一枚で雪山に登っている最中の方が暖かいこともしばしばあります。
しんどい、めんどくさい。
一度雪山に登ってみると、これはなくなります。
普通の登山が嫌いな人の中にも、雪山登山は好きという人も沢山います。
青空の下で白銀の世界を眼に焼き付けてしまうと、しんどさもめんどくささも乗り越えてしまえるはずです。最初の一歩が肝心。
まずは、挑戦してみませんか。
なにも2,000m級なんて登る必要はないんです。低くても雪山はあります。
それで、登ってみて、雪山なんてつまらん!となるのであればそれは仕方のないこと。
挑戦せずに忌避している、そのことが勿体ないなと思ってしまいます。
それが、敢えて反論を覚悟してこんな文章を書いてしまった理由です。